貧血の原因と症状①
貧血は、血液中の赤血球(ヘマトクリット)、赤血球に含まれる血色素(ヘモグロビン)の量が少なくなる現象です。
貧血かどうかの診断基準としては、正常の場合ですと、赤血球数(万個/mm3)は、男性なら410~530、女性なら380~480で、ヘモグロビン(g/dl)は、男性14~18、女性12~16となっていますので、これらの正常値を下回る場合「貧血」と診断されます。
ヘモグロビンは、酸素を体の中に運び、二酸化炭素を持ち帰ってきて、肺から排出するという重要な働きを持っていますので、貧血でヘモグロビンが少なくなると、体が酸素不足の状態となってしまい、様々な症状が引き起こされます。
貧血の症状としては、めまい、動悸、息切れ、頭痛、耳鳴り、顔色不良などがあります。
貧血の原因と症状②
貧血は、ヘモグロビンの原料となる鉄分が不足して起きる「鉄欠乏性貧血」というのが最も多いのですが、その他の原因で起きる貧血もいくつかあります。
鉄分が不足する原因としては、無理なダイエットや減量、胃・十二指腸潰瘍、子宮筋腫、外傷などの出血があり、妊娠中の女性や成長期の子供、激しい運動をする人は、貧血になりやすいようです。
鉄欠乏性貧血以外の原因としては、骨髄の機能に異常が生じて、赤血球の母細胞がうまく造られなくなってしまう「再生不良性貧血」、ビタミンB12、葉酸が欠乏して赤血球になる前の段階の赤芽球が成熟できなくなってしまう「巨赤芽球性貧血」、赤血球が普通より早く壊されてしまって赤血球が不足する「流血性貧血」などの種類があります。