のどの病気・扁桃腺炎①
扁桃腺とは、医学的には免疫、すなわち身体の中に入ったばい菌をやっつける働きに関係しているリンパ組織である。
一般に扁桃腺と言われているが医学用語では、口蓋扁桃(こうがいへんとう)と言う。
一般的に子供に場合には、のどの病気の多くは『扁桃炎』である。
『扁桃腺をはらした』という状態はのどちんこの両脇にある『口蓋扁桃』のところにばい菌感染により炎症がおこり、うみがついたり、はれたりした状態を言う。
大体2-3歳から扁桃腺をはらすようになり、1番大きくなるのは7-8歳で、ちょうど小学校の低学年の時にあたる。
のどの病気・扁桃腺炎②
扁桃腺炎は、風邪や疲労など抵抗力が低下している状態の時に、のどの奥にある扁桃が溶連菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌などの常在菌に感染して炎症を起こすことをいう。
原因としては、風邪のウイルス、暴飲暴食や過労、のどの乾燥などがあげられる。
3~4才から学童中期に多く見られ、扁桃が、発赤、腫大して、表面に膿が着くことが特徴で、症状は発熱・のどの痛みがある。
他には、首のリンパ腺が腫れたり、痛がったりすることもある。
扁桃に炎症が起こるだけで、鼻水・咳などの症状はない。
のどの痛みとともに他の症状を伴うものは、いわゆるカゼ(上気道炎)と呼ばれ、熱の出る病気のほぼ半数を占め、厳密には区別されている。
急性扁桃炎は、急性咽頭炎と一緒に発症し、のどの炎症が特に激しいものをいう。
急に39-40度の高熱がでて、のどがひどく痛み、それに伴い全身がだるかったり、関節痛がでたり、痛みが耳にまで放散する場合もある。
この急性扁桃炎が慢性化したのが慢性扁桃炎である。
慢性扁桃炎は、突然急性化の症状を示す場合があるが、これが1年に4-5回繰り返す場合を特に習慣性扁桃炎と呼ぶ。
習慣性扁桃炎では、病巣感染といって関節や腎臓、皮膚など、ほかの場所にも病気が起こってくることがある。