慢性関節リウマチの症状①

リウマチは、広い意味でとれば、関節や関節の周りの骨、筋肉などに痛みの症状を起こす病気全般を指すことになり、「リウマチ性疾患」は、200種類にも及ぶとされています。

ただ、一般に「リウマチ」といえば、「慢性関節リウマチ」を指すことが多く、慢性関節リウマチは、リウマチ性疾患の中の「全身性結合織病」グループに属する病気です。

慢性関節リウマチの他には、皮膚や内臓など全身に症状が起きる全身性エリテマトーデスや、痛みとともに骨が変形する変形性関節炎、痛みの症状が激しいことで知られる痛風などがあります。

リウマチ性疾患は、免疫の異常が原因で起こるものや、代謝の異常によるもの、細菌やウィルスの感染によるもの、外傷や加齢による骨・軟骨の変形によるもの、ストレスによる心因性のものなどの原因別に分けることができます。


慢性関節リウマチの特徴的な症状は、関節の腫れと痛みです。

これらの症状を引き起こす原因となるのは、関節に起きる炎症です。

関節は、骨と骨をつなぐ部分のことで、全身に68個ありますが、骨同士がぶつかり合わないように、関節腔と呼ばれる隙間は粘りのある液で満たされ、軟骨が骨の先を覆ってクッションとなる仕組みになっています。

炎症反応というのは、体の組織が傷ついたときにその部分を修復しようとする人間の防御反応のひとつですが、慢性関節リウマチでは免疫細胞が自己を攻撃して炎症を引き起します。

炎症が起きると、関節に腫れや痛みを感じるようになり、炎症が慢性化すると、次第に関節が変形してくることになります。

骨の破壊や変形は、一度起きてしまうと元には戻せないので、早期発見が大切です。

慢性関節リウマチの症状②

関節の腫れや痛み以外の症状としては、血管に炎症が起きた場合は、全身に栄養や酸素が行き渡らなくなり、潰瘍ができたりしびれを感じたりするようになり、血管の炎症が原因となって、胸膜炎や間質性肺炎などを起すこともあります。

また、慢性関節リウマチ患者の1割から2割程度の割合で、ひじや膝、かかとなどに小さなしこり(皮下結節)が出来る場合があります。


では、慢性関節リウマチの初期症状はどのようなものでしょうか?

何となく食欲がなく、体がだるいというような症状から、慢性関節リウマチは非常にゆっくりと進行していきます。

その後、関節の腫れや痛みが起きてくるのが一般的ですが、日本人の場合は膝の関節から始まることも多いようです。

日常生活の中で慢性関節リウマチの症状を抑えるには、関節への負担を減らし、適度に動かすことが大切で、クーラーの効かせ過ぎや、冷たい飲み物にも注意が必要です。

また、慢性関節リウマチは、症状の軽快と悪化を繰り返すことの多い病気なので、治ったと思っていても、何年か経ってから再発するケースがありますので注意が必要です。

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