もやもや病の種類と症状①

もやもや病は、正式には「ウイリス動脈輪閉症」という病気で、歌手の徳永英明がかかった病気としても有名です。

もやもや病という名前は、脳血管撮影像がタバコの煙のモヤモヤした様子に似ていることからきているそうです。

脳の血管構造が「もやもや」した形状になるのは、大脳へ血液を送る頚動脈が頭の中で閉塞したり狭くなったりして、それを補うために脳の深い部分の細い動脈が発達して太くなるからとされています。

もやもや病は、日本で発見された病気で、患者数も日本が最も多いそうです。

発症する年齢としては、10歳までの子供と、30から40歳代が多く、女性と男性では女性の方が2倍近く多い病気です。

もやもや病の原因はまだ解明されていません。

もやもや病の種類と症状②

もやもや病は、脳への血液の供給が足りなくなる状態の「脳虚血」と、脳の血管が破綻して出血する「脳出血」の二つの種類があって、子供の場合は脳虚血が多く、大人の場合は脳出血が多くなっています。

「脳虚血」の場合には、一過性脳虚血発作と脳梗塞があります。

一過性脳虚血発作の場合には、だいたい数分から30分以内で回復しますが、脳梗塞の場合には異常が残ってしまうことがあります。

四肢脱力発作、片麻痺、知覚異常、頭痛、けいれんなどの症状で、進行すると知能低下もおこります。


「脳出血」の場合には、脳室内出血、くも膜下出血などの形で突然発症するので、大変危険です。

意識障害、運動麻痺、知覚異常、痙攣、異常行動などの症状があって、大きな後遺症が残る場合や死亡に至る場合もあります。


もやもや病は、多くの場合、ゆっくりと進行し、元の正常な脳血管構造に戻るということはありませんが、発作の頻度が減ったり、脳血流が改善されることはあります。

もやもや病にかかった場合には、発作や症状が出なくても定期的に脳神経外科で検査を受けるようにした方がいいでしょう。

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