認知症の症状①
「認知症」とは、それまで「痴呆症」と呼ばれてきた用語(行政用語)を訂正したものです。
「痴呆症」の「痴呆」という言葉が差別的であるということで、2005年の通常国会で介護保険法の改正により用語の訂正が行われました。
しかし、この「認知症」も適切な用語ではないいう意見もあるようです。
社団法人日本心理学会、日本基礎心理学会、日本認知科学会、日本認知心理学会から連名で出された意見書の中では、「痴呆症」および「認知症」の代案として「認知失調症」という用語が提起されているようです。
認知症の症状②
認知症の症状の特徴として「もの忘れ」があげられます。
認知症ではなくても、久々に会った友人の名前などが思い出せないことはありますが、この場合までも、認知症というわけではありません。
認知症(痴呆症)は、「脳血管疾患、アルツハイマー病その他の要因に基づく脳の器質的な変化によって、日常生活に支障が生じる程度にまで記憶機能及びその他の認知機能が低下した状態」と定義されています。
認知症(痴呆症)かどうかのチェック項目として、以下のような項目があります。
・曜日や月がわかるか、
・いつも通っている道がわかるか、
・(自分の家の)住所や電話番号がわかるか、
・買い物でお金を払えるか、
・状況に合わせて服を着られるか、
・数日前の会話を思い出せるか、
・会話の途中で言いたいことを忘れたりしないか、
・よく知った人の顔がわかるか、
・名前を覚えているかなどがあります。
認知症(痴呆症)かどうかの診断は、このようなチェックが一つの目安となりますが、詳しい診断のためには、医師に相談する必要があります。