膝にたまった水を抜く①
膝関節痛をかかえている方から「膝に水がたまっていたから抜いてもらった」なんて話を聞いたことはないだろうか?
確かに人間の身体のだいたい60%は水で出来ているというぐらいなので、不思議ではないと思うかもしれないが、この場合の水とは関節液のことをいう。
関節液は、膝関節の潤滑油として、とても重要な役割を果たしていて、これがないと、膝は常にキシキシとした状態になってしまうのである。
では、なぜこのように重要な関節液を抜かなくてはいけないのだろうか?
膝にたまった水を抜く②
もともと、関節液は、正常な膝の方でわずか1cc程度であるが、膝関節痛が悪化して変形をきたしてくると、炎症を起こし関節液がどんどん溜まってくるのである。
しかも、溜まった関節液は吸収されることはないので、溜まった関節液を放置しておくと、圧迫感や不快感を感じるようになる。
さらには、炎症して熱を帯びていくため、腫れて痛くなってくるのである。
歩くときに痛かったり、正座ができなくなってしまう。
たいていの方が水を抜いても、また溜まって抜くという繰り返しになる経験をされる。
これは、癖になってしまっているのではなく、関節の炎症が治っていないからであり、炎症さえなおれば、水が溜まることもなくなる。
医師が水をぬくことをすすめるのは、どれくらい炎症がひどくて、どのような病気が考えられるかを判断するためである。
自分の膝関節痛の状態を知って、炎症を早く鎮めるためにも、「水を抜く」ということは重要なのである。